日本語の発音におけるアクセント(音調)は、高音と低音に分かれます。単語を読むときは、アクセントのある位置(音が急に下がる場所)があるかどうかを確認します。アクセントがある単語は、それぞれ特定の位置で音が下がります。音調が異なれば、発音の方法も異なります。
  単語にアクセントがある場合、その位置を「」で示します。
  アクセントがない単語には、単語の最後に「」を付けます。


★単語だけを読むときの発音

単語を読むとき、最初は低音から始まり、その後徐々に音が高くなります。 の記号が現れるまでは高音で発音を続けます。途中で が現れた場合、その位置から音が下がります。アクセントのない単語( で示される)は、最後まで高音のまま発音されます。

例1

単語の最初の拍に 記号がある場合は、高音から始まり、すぐに音が下がることを意味します。

例2

単語の最後に 記号がある場合は、その記号の後から音が下がります。単語だけを読む場合、このパターンの発音は、アクセントのない単語の発音と同じです。このような単語の単独発音と「~です」を付けた発音の両方が音声に含まれています。

例3

中には、単語の途中にポーズがあり、その後に再び音が上がる場合もあります。このような場合、ポーズの位置を で示します。

例4

同じ単語に2つの発音があり、どちらでも使える場合は、「」の前後に両方の発音を記載します。

例5


★文の発音

文を読むときも、最初は低音から始まり、その後徐々に音が高くなります。 記号が現れるまでは高音で発音を続けます。途中で が現れた場合、その位置から徐々に音が下がります。

例6

文の中にアクセントが2箇所以上ある場合、最初の では大きく音が下がり、2つ目以降の は音の下がり幅が小さくなります。

例7

文の途中に区切りがある場合や、相手に伝えたい重要な内容(焦点部分)がある場合は、そこから再び音が上がります。

例8

疑問文の場合は、文末で音が上がります。

例9

日本語のアクセントは、文全体のイントネーションに大きな影響を与えます。


★アクセントの練習方法

  音声を聞くときは、各単語のアクセントの違いに注目してください。その後、アクセントの記号を見て、音が下がる位置を確認しましょう。音調の違いがどのように発音に現れているのかを考えてみましょう。
  シャドーイング(影のように後を追って読む)をするときも、アクセントの変化に注意しながら発音を真似してください。
  アクセントと発音の関係が少しずつ分かってきたら、自分で作った文を読むときにも、アクセントに注意しながら発音するように心がけましょう。
  アクセントを意識してから発音できるようになれば、より自然で伝わりやすい日本語の発音に近づけます。

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